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ドライアイから目を守る!!

ドライアイにはさまざまな症状がある!

 ドライアイとは、目の表面を覆っている涙の量が減ったり、その質が変化してしまうことで起きるトラブルの総称です。日本にはドライアイになっている人が推定で2,000万人いるといわれています。
●目が疲れやすい。
●目がゴロゴロする。
●目が重たい感じがする。
●目が乾いた感じがする。
●目に不快感がある。
●目が痛い。
●ものがかすんで見える。
●光を見るとまぶしい。
●目が充血する。
●目やにが出る。
 以上はドライアイの主な症状です。これらの症状は、涙の量が減ったり、涙の層が安定しなくなることで起こってきます。5項目以上当てはまれば、ドライアイの可能性があります。 

目は表面を覆う涙で反故されている!

目は涙で保護されている。

 目の表面には、角膜と結膜があります。角膜や結膜の外側は粘膜から成り、傷つきやすいため、涙の薄い層が目の表面を覆って保護しています。
 涙は内側から液と油の層に分かれており、まばたきによって目の表面に行き渡ります。
 液の主成分は水分で、「分泌型ムチン」というぬめりをつくる物質が混ざっています。分泌型ムチンはまばたきをする際のまぶたと目の表面の摩擦をやわらげます。
 さらに、液の層の内側は、水分を目の表面全体になじませる働きをもつ「膜型ムチン」で覆われています。油の層は涙の一番外側にあり、水分が蒸発するのを防いでいます。

生活習慣や環境が「ドライアイ」を呼ぶ!

 涙は、大切な役割を担っており、目の乾燥防止、角膜への酸素や栄養の補給、ほこりやアレルギー物質などの洗浄、細菌やウイルスなどの殺菌など、重要な働きをします。
 正常な目は、涙の分泌と排出が均等に保たれていますが、ドライアイになると、目の表面を覆う涙の量が減り、角膜が部分的に露出して、ダメージを受ける状態になります。さらに、涙によって角膜に供給される酸素や栄養分も不足して、様々な障害が起こります。
 涙が減る原因として、科学的には証明されていませんが、ストレス、ホルモンバランスなどが関係していると考えられています。また、パソコンによる「VDT症候群」やコンタクトレンズの装用によって生じることもあります。
 ドライアイには、加齢による涙の減少、ドライアイを引き起こす特有の疾患、薬の副作用など、避けがたい要因もありますが、それ以上に環境や生活習慣が大きく関与している場合があります。
 このドライアイを招く4つの環境が、
★パソコン
★エアコン
★コンタクトレンズ
★ストレス
 です。 

ドライアイから目を守る〝コツ〟。

《パソコン対策》

 パソコン作業の多い人は、作業に熱中すればするほど、モニター画面を凝視する時間が長くなり、まばたきの回数が減ります。その結果、涙の蒸発が増えて。目の乾きが生じます。
 その対策として、パソコンのディスプレイを目線より下に置く、があります。ディスプレイが目線より上にあると、まぶたを大きく開けることになります。すると、目の表面積が増えて涙が蒸発しやすくなり、目が乾きやすくなります。逆に、ディスプレイが目線より下にあればあるほど、まぶたはあまり開けなくても見ることができ、目は乾燥しにくくなります。つぎに、パソコンやテレビをみているときには、意識的にまばたきをすることも大切です。

 

《エアコン》

 現代はエアコンなしでは考えられない時代です。ところが、エアコンは室内を乾燥させるため、その部屋に長時間いると、目の表面を覆っている涙が蒸発しやすくなります。
 オフィスやリビングなど、座席がエアコンの吹き出し口に向いている場合は、風が直接当たらないように配置を変えましょう。また、濡れタオルや加湿器を使って、部屋の乾燥を防ぎましょう。

 

《コンタクト対策》

 コンタクトレンズには、ソフトとハードがあります。ソフトレンズの素材には、水分が含まれています。そのため、角膜の上に載せると、ソフトレンズが目の表面の涙を吸い取って目の表面が乾き、ドライアイになりやすくなります。
 いっぽう、ハードレンズの素材には、水分は含まれていません。そのため、ソフトレンズに比べると、角膜の上に載せても涙の蒸発は少ないといえます。ところが、ハードレンズの材質は硬いので、角膜の上に載せてまばたきすると、ゴロゴロ動いて、目を刺激します。普通、目の中にゴミが入れば反射的に涙が出ますが、ハードレンズによる刺激が慢性的になると、感度が鈍り、反射性分泌が減って、ドライアイになりやすくなるのです。

 このようにコンタクトレンズはドライアイに大敵です。コンタクトレンズを使用する場合は、人工涙液を点眼するようにしましょう。
 

《ストレス対策》

 人間は自律神経によって、体温や呼吸、血圧などをコントロールしています。自律神経には、緊急時に働く交感神経と、リラックス時に働いている副交感神経があり、涙の分泌は副交感神経によって支配されています。
 たとえば、副交感神経が優位になり、眠くなってあくびをすると自然に涙が出てきます。逆に、交感神経が優位で興奮しているときは、唾液が出なくなって口が乾き、瞳孔が開いて涙の分泌は減って目の表面は乾きやすくなります。
 極度のストレス状態は、交感神経が優位な状況であり、ストレスが続くと、なかなか副交感神経にスイッチが入らず、涙は出にくくなります。ドライアイが増えている背景には、ストレス社会も影響しているのです。
 ストレスを全くなくすことは難しいかもしれません。しかし、ストレスを受け止め、上手に付き合っていくことで、対抗力を高めることはできます。1日3食をとり、適度な運動、良質な睡眠を心がけ、規則正しい生活を送ることが基本です。また、ストレスを感じたとき、お風呂や音楽など心と体の緊張をほぐす、自分なりの解消法を持っておくと良いでしょう。

 
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